2024.03.02(土)

冷蔵庫はNGってホント!?さつまいもを長持ちさせる保存法とは

冷蔵庫はNGってホント!?さつまいもを長持ちさせる保存法とは

じつは、さつまいもにおいて冷蔵庫での保存は基本的にNG!

野菜の保存は冷蔵が当たり前! と思っている方も多いかと思いますが、さつまいもは冷蔵保存だと、傷みを早めてしまう可能性が高いのです。

さつまいもを長持ちさせるためには、最適な保存温度と湿度を維持することが重要。

本記事では、さつまいもに最適な保存温度、湿度をふまえたうえで、具体的なさつまいもの保存方法について紹介します。

冷蔵庫はNGってホント!?さつまいもを長持ちさせる保存法とは

さつまいもは9°C以下の環境で保存すると低温障害を起こす可能性があります。冷蔵庫内の平均温度が2°Cから5°Cであることを考えると、さつまいもの保存には適していないのです。低温障害になるったさつまいもは甘味がなくなり質感も硬いものに。腐敗が進みやすくなる原因にもなります。

さつまいもを保存する際の理想的な温度は13°Cから15°C、湿度は90%以上が好ましいとされています。これらの条件を満たすことで、発芽や腐敗を防ぎ、さつまいもを長期間保存することが可能です。

ちなみに、15℃以上だと発芽する可能性も。芽を取って食べることはできますが、おいしさは損なわれてしまいます。

さつまいもは新聞紙に包むことで通気性を保ち乾燥を防げる!!

さつまいもを長持ちさせるためにまず大切なことは、さつまいも同士をくっつけずに保存すること。以下の2点を守ると、買って数日で腐ってしまった……なんて事態は防げるはずです!

①さつまいもは洗わずに1つずつ新聞紙で包んで!
②包んださつまいもはバスケットや木箱、発泡スチロールへ

土つきのさつまいもは土がついたまま新聞紙で包みましょう。数が多い場合は上に積み重ねず、さつまいもを立てて保存することがより長持ちさせる秘訣。

「床下」と「冷蔵庫上」が長持ちスポット。季節によって使い分けよう

新聞紙に包んで箱にいれたさつまいもは、季節に応じて、以下の場所で保存するのがおすすめです。

春〜夏:床下収納で保存

暖かい時期でも湿度と温度を一定に保ちやすい床下部分。直接日光が当たらず、通気性も確保されるため、さつまいもにとって理想的な保存場所です。

通気性のよさを活かすためバスケットや木箱などでの保存がベター。 発泡スチロールに入れる場合は、底に湿気が溜まりやすくなるので、中に新聞紙を敷いてからさつまいもを並べるか、底全体に竹串などで小さな穴を開けて湿気の逃げ道をつくりましょう。

床下収納がない場合、玄関や北側の部屋など、陽が入りづらく風通しのよい、涼しい場所での保存 が好ましいです。 

秋〜冬:冷蔵庫の上で保存

秋から冬にかけては、冷蔵庫の上での保存がおすすめ。冷蔵庫の上には暖かい空気がたまりやすいため、さつまいもに最適な保存温度になりやすいのです。

春夏と比べ、湿度が低い秋冬は発泡スチロールを選ぶとよいでしょう。断熱性があり、冷気を通しにくく一定温度を保ちやすいです。

間違っても、玄関や寒い部屋に段ボールのまま置くのはNGです!

料理やおやつに使いやすい! 蒸したさつまいもは冷凍保存

すぐに食べられる状態で保存したい! という方は、さつまいもを蒸してから保存するのがおすすめ。蒸したさつまいもは、そのままおやつで食べたり、料理やお菓子づくりにすぐに使えたりと使い勝手がよいもの。

生芋だと食べきれないかも……と思ったら一部を蒸して冷凍保存するのも手。保存する際は以下の2つのポイントをおさえてくださいね。

①蒸したさつまいもを完全に冷まし、一口大にカット 
②カットしたさつまいもは乾燥を防ぐためにフリーザーバッグへ入れ冷凍庫へ 

食べるときは電子レンジで解凍して使用します。煮物や汁物には凍ったまま入れてもOK!

まとめ

さつまいもは最適な保存方法を選ぶことで、より長持ちさせることができます。温度と湿度管理に気をつければ、冬にまとめて購入したさつまいもを春まで保たせることも可能に! なお、温度変化には注意し、定期的にさつまいもの状態をチェックしてくださいね。

適切な保存で、いつでもおいしいさつまいもライフを!

〈参考資料〉
独立行政法人農畜産業振興機構「今月の野菜 かんしょ」(野菜室でのさつまいもの保存、加熱したさつまいもを冷凍保存する方法)
『農家が教えるいもづくし 干しいも・焼きいも、料理・おやつ』農文協 
『最強! スーパーフードサツマイモ』吉本誠

イラスト・デザイン/ayumi ishikawa
ライター/ナカノヒトミ
制作サポート/ヒラヤマヤスコ